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硝子の日常 大地の咆哮

11月らしいピリリと冷えた今朝の通勤路。

信号待ちで大型(観光)バスに追突されそうになりました。

死ぬかとおもったDEATH。



マダムmikaです。




年末に向けて、

「えいやっ」

とばかりにDVD3枚予約してしまいました(汗




正直、到着が待ち遠しいです^^;







さて、あの日からの心の声


第2夜でございます。


2011年3月11日(金)



小春日和の温かな日差しに恵まれた休日。

私はその日、とても久しぶりの大金を財布に入れていた。


1週間後に行われる息子の卒業式のため、何年ぶりかの美容院。

しかも今回は巷では結構有名なチェーン店が近所に開店し

通常の半額で施術ができるとのこと。(っていうかそれで一般的な金額だけども)

まずはボサボサに伸び放題だった半端なロン毛を塩梅良くカットしていただき

いつもなら自分でやってしまう白髪染めもやっていただき

最後に今回のメインイヴェント




人生初の「デジタルパーマ」



なるものでふんどしの紐を締めなおしてやろうじゃないか、わはは。



そんな意気込みで

午前中はぐだぐだ過ごし、昼ご飯を4人前こしらえて

食後にはいつもよりも多少丁寧に歯を磨き

口の端についたナポリタンのケチャップ色をぬぐうと

美容室(ほんとは飲み会)仕様のグッチバッグに必要なものを詰め込んだ。






久しぶりの敷居のお高い美容室に気おくれしたのか

気がつくと予約時間の1時半に間もなくなろうというところ。

急いで車を回し、いざ鎌倉!!!



OPENから3週間は経っていても、

店の前には結構な数の車がすでに並んでいた。

ホテルのクローク並みの受付にひきつった笑顔を張り付けたまま

黒張り(皮ではないと思われ)のソファに腰を下ろすと

これまた鍛えられていない腹筋に腰から背中が沈み込みそうになり

あわてて浅目に座りなおしたりして(@@;

深呼吸ひとつ、顔をあげてみる。



クロークの並びには作り付けの黒い木製の棚。

壁になった左半分は同じ大きさのカギ付きBOXが並んでいる。

お客の手荷物の個室。

今までお世話になってきた美容室だと背の高い大きめの衣装BOXが主流だった。

その右には間仕切り的な空間がいくつかに仕切られており

ヘアスタイルやファッションの洋書が飾られていたり
(手にとって見たいんだが)

天井近くに据えられた液晶モニターからは

海外のファッション番組が、英語の字幕付き+無音で流されていたり
(日本語でOK)

過剰なまでのサービスの高さ、インテリアから発するプレゼンのセンス、

それらを総じてステータスというのですよ、お客様。



そんな声が壁から聴こえた、ような気がした。



日本の経済はいったいどこへ行こうとしているのか。。。。。

ちいさな空間にうすら寒いパラドックスを感じてしまった。

いや、無意味な揶揄はやめよう。

きっと自分が貧乏だからなのだ。

根っから貧乏人はサバイバル世界でこそ花咲くもの。

それも燦々と輝く太陽のもとであでやかに咲き誇る芙蓉の花などではなく

木枯らしの通り道、日に数分の光を葉の先を震わせながら掴まんとする

路傍の名もなき花。

しかしその生命はアスファルトをもたげ、割り砕いて青空を見上げるのだ。




いくら息子の卒業式のためとは言え、

価格が戻ったら二度と来ないようなお店にのこのことお邪魔して、

あろうことか批評までしようだなど

なんという業の深い。。。。。




でもなあ。

と、私は自らの恥知らずを思い知った恥ずかしさに言い訳を試みる。

謝恩会の出し物が。。。。。

各クラスの父兄(この場合“母姉”と書くべきか)による芸能発表が行われるのである。

しかも自分は卒業を祝う会運営委員の一人。(トホホ)

クラスごと4人のお母さんで構成されているが、やめておけばいいものを

我がクラスは昨年末の日本をキラキラと彩り続けたAKB48の大ヒット曲


「ヘビーローテーション」


をフルコーラス、踊ってやるぜハラショー!!

ということに決まっていた。
(私が欠席の日に決まったようで。。。。。居ても阻止できたとは思えないけど)


歌はうたわず、おのずとなんとなくのクチパクになるような気配がしていた。

何しろ本物よろしくスタンドマイクに似せて

車の雪かきを持参で公民館の畳をぼろぼろにしながら週に2回練習していたのである。

40過ぎてるのは人数じゃなくて平均年齢だろうことは皆、暗黙の了解のうえ。

左右逆あり、2拍遅れもアリアリバンバンで

それでもやると決めたからはそれぞれの子供らのため

母親魂決めてやるけんね!!!

立派な意気込みは、間違いなく公共の小部屋をムンムンさせていた。




そんなことをぼーっと思い返していたら

「お待たせいたしました」

と、声がかかった。

身の程知らずな世界に呼び戻され、なんとなく足元がおぼつかない(涙

南東に位置した窓際に案内され、座り心地のいいシートに腰を下ろす。

足元のバーに靴のかかとを引っ掛けると、

担当の女性が、鏡の前にヘアスタイル誌と女性週刊誌、生活情報誌を置いた。

「少々お待ちくださいませ」

「はい」

早速ヘアカタログを手にとってパラリパラパラ。。。。。

だんだん逃げたくなってきた。(何

実際ここに載っているいるような髪型で

あたしにしっくりなじむってあり得るのだろうか????

ファッション誌とか、ウィンドウショッピングとか、アバターの着せ替えとか、

それは私も楽しいけれど、

いざそのマネキン本体が自分となると

こっぱずかしいことこの上ないのだ。

何より鏡がこわい(涙




幼い頃、両親が仕事に使っていた大きな姿見の前で

小さな人形劇を繰り広げていた頃の自分はもっと鏡が大好きで、

母が作ってくれたオレンジ色のプリーツスカートは、

高熱に浮かされながらも幼稚園に履いてゆく日が待ち切れず、

大きな鏡の前でひらひらはためくひだにうっとりしていたものだった。



今。

鏡の前に立つと、自分の現実を見せつけられる。

くだらないコンプレックスなのだろうとは思う。

だがしかし、こうしたコンプレックスを抱くようになったのは

たとえば体型で大失恋したとか、そういうことではない。

カメラに収まるのも正直苦手である。

自分に描きたい思いと、現実の身の丈との差異にこの年になってなお、

見切りが付けられない、折り合いをつけられない

たかがイレモノにすぎないのに、だ。

現実を飲み込めない幼稚な自分が居座り続けているのかも知れない。

むしろそうした心の現実を突き付けられることこそが、

自分にとってダメージが大きいのだと思う。



もっとこうだったら、ああだったら。。。。

私の体型、容姿について「たられば論」を講じたのは実の父親だった。

今更親のせいにするつもりは毛頭ないが、

多少なりとも成長期・思春期の娘に向かって

もっと鼻が高ければ、だとか

もう少し痩せてたらこんなのもあんなのも作ってやれるのにな、とか

親の気持ちとして、父の気持も痛いくらいわかるようになったが

やはり言ってはならないことというのは

親子の間にも存在するのだ。

それが人として闇にとらわれることでもない限り、

親は子供とともにさらに人として成っていくものと私は思っているので

息子にはそういうくだらないコンプレックスを抱く種を植えたくない。



コンプレックスが肥大すれば、いずれは心がくすみ

やがて自ら日陰に逃げてしまいそうになる。
(かつてヒッキーだった私が言うんだから)

若者には更に自己顕示欲が異様に高くなる時期があり

また重ねて自意識も過剰になる。

目立とう精神だけがゴウゴウとうるさいだけならばまだいい。

けつまずいても「てへへ」で済む。

しかし自意識が過剰になると、自分と自分以外の人間との溝に

異様な執着とやがては破壊をもたらしかねない。

そして自分の中にだけ答えを見出そうとし、

すべてを自己完結型に収めることによって

世の中を分かったつもりになってしまう。

そうなってしまうと厄介である。

アマノイワトよろしく、外界の声は届かなくなり

自分のアンテナだけが神のような錯覚にさえ平気で堕ちてしまう。



ふう。私は人間でよかったなあ。

とりあえず、髪型はこの路線で。

あとはこっちのマンダリンページでも眺めて過ごすとしよう。

なにしろ今日は長丁場に間違いないんだから。



もう一度深呼吸。

担当の美容師さんが鏡の中、にこやかに近づいてきた。

「お待たせいたしました。今日はいかがなさいますか?」

「まずカットしていただいて、パーマと出来ればカラーリングを。。。。(汗」

「はい、かしこまりました。(髪の)長さはどれくらいにしましょうか?」

「パーマをかけて肩先くらいになるような。。。。。」



その時。



店のどこからか異様な振り幅ある電子音が聴こえた。

なんの音だっけ?

と思い返す間もなく

「あ、地震。。。。」

誰かのつぶやきが聞こえた。



耳をすまし、瞳を凝らし、全身の神経を張り巡らせる。

揺れているのではない。

大地が震えている。

遠く地の底から巨大な何かを引きずる音が聞こえてくる。

それは細かくではあるが、荒々しい棘の様を成しながら

足元から全身を伝い、脳みその奥へと侵攻してくる。



なんと長い初期微動だったことだろう。



ふいに空間がガクンと傾いだ。

まるで獲物に狙いを定め、ぶるっと身を震わせて跳び出す肉食獣のようだ。

「きゃあ!」

店のあちこちで悲鳴が上がる。

「ちょっと。。。。。」

足元のおぼつかない様子で、担当の彼女がシートの肘かけを掴まえに来る。

揺すられながら私が振り落とされないように身体を押さえてきた。

それでも座ったままの私よりもだいぶ分が悪そうだ。

私は上半身をねじると、彼女の体を引き寄せた。

シートを挟んで横向きに抱き合う格好である。



顔をあげて天井を仰ぐ。

建てたばかりの夢の箱は、どこからともなく悲鳴を上げている。

照明は埋め込みの蛍光灯がほとんどで、落下の恐れがあるものはない。

手動のスイッチの紐が、ふざけたように跳ねまわっている。

目の前の鏡が、空間ごと揺れている。

もう一度天井を見上げた瞬間、照明が落ちた。



「窓際は危ない!店の奥へ避難して!」

揺れの感覚が緩んだ間隙をついて、店長らしき男性の声が店に響き渡った。

地震の揺れと、恐怖と緊張のふるえで、足を取られそうになりながら

客と従業員が、店内でも一番柱の密集した空間へとたどり着く。

見るとシャンプー台のシートの上で、真っ青になっている顔が並んでいた。

おそらく私たちの顔からも、血の気が失せていたに違いない。

お互いに目の奥のおびえた光を確認し合うと

「大きいですね。。。。」

誰ともなく投げかけられた言葉に

皆が一様に黙ってうなづいた。





それにしても長い。




立ってはいられるようになったもののまだ震度4はありそうな波が

足元でのたうちまわっている。

小学5年の時分に遭遇した「宮城県沖地震」を思った。

破壊力は宮城の方が大きいかも知れないが、こんなに長い揺れは

いまだかつて体験したことがない。

ふとポケットに手が伸びる。

携帯を取り出すと、隣の若い女性は既に自分の携帯に指を滑らせていた。

通話ができなくともせめてメールだけでも送れれば。。。。

主人と舅、そして実家に最も近い弟の携帯へ同時発信。

『こちら無事です、大丈夫ですか』

送信。




あとはもう、ここから無事に帰る。

今すべきことはただそれだけだ。



「本日の営業は継続できません。お帰りの際はお忘れ物のないようにお願いいたします。お気をつけてお帰りくださいませ」

そう言いながら、店長はお客を出口で見送っていた。

自宅に留守番の子どもがいるけれど、もう通話ができない。

そう言って濡れた髪を水で流した女性が、私よりひと息先に自家用車に乗りこんだ。

「お気をつけて!」

声をかけると

「そちらもお気をつけて」

一難去ってもまだ一難。

つかの間の戦友たちはそれぞれの持ち場へと散会した。




車に乗り込むとシートベルトを締めてエンジンをかけた。

ここでまた一呼吸。

遠くからサイレンの音が聞こえ出している。

ラジオをつけると

『緊急速報です』

どこかで災害があれば聞こえる声だが、

今回ばかりはその生々しさにドキリとした。




「よし、行くぞ」

ハンドルを握り、アクセルを踏んだ。











コメント復活しました。

コメント

>ピーの家族さん

大変ご無沙汰しております。

御返事もすっかりご無沙汰でした。

続きをつづるのもなかなか消費エネルギーを要しますので、震災熱が冷めないうち、というより、世間さまで冷めてしまってからもトツトツとつづる方向でかいて参ります。

ときどきお訪ねいただけたら幸いです^^

コメントありがとうございました。
そちらも十分お気を付けくださいね。(海岸、近いですよね。確か)

いまだに震えが・・

久しぶりにごろりんさんの処から回りました(^^)
震災を体験された語りが恐ろしく臨場感に満ちて
読むだけでも、いまだに震えます。
ご無事で何よりでした。

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